「1兆個のIoTデバイスに不可欠なセキュリティ対策」

Arm,Inc.
 Senior Director
 Business Development Emerging Business Group
 Samuel Chiang 氏 キーノートスピーチ

設計フェーズからのセキュリティ対策が重要

十分なセキュリティが担保されて信頼できるデバイスが生まれ、そのデバイスがフル活用されることで信頼できるデータが収集できます。そのデータが安全にクラウドで蓄積されることで、クラウドデータの信頼性が高まります。そこで初めて、人工知能(AI)などの最新テクノロジーが活躍し、事業活動における生産性向上や業務の効率化などに活用されることになります。

Arm Samuel Chiang 氏

このようなトータルIoTシステムで、中核となるデバイスの信頼性はどのように確保すべきか?パフォーマンスを最大限に発揮させると同時に、品質や、生産性などあらゆる視点で十分に検討がなされ、リスクがヘッジされた基本設計をベースに作り出されたデバイスでこそ、それは担保されます。しかし、成長分野で新規参入も多いIoT関連機器では、多様な製品が短期間に投入されるため、十分なセキュリティ対策がなされた基本設計と、それに基づいたデバイス開発が難しい現状があります。だからこそ、セキュリティ対策が重要になります。

当社が2017年に開発したPSA (プラットフォーム・セキュリティ・アーキテクチャ)は、当社のみならず、幅広い知見とハイレベルな技術力を有するパートナーとともに基本設計段階から、様々な課題・問題を洗い出し、対策が講じられ、標準化された一貫性のあるセキュリティ・プラットフォームです。

Arm Samuel Chiang 氏

セキュリティ対策がなされたデバイスの開発はまず、セキュリティの重要性を認識することから始まります。そうすれば、デバイスに備えられるべきセキュリティ・レベルが理解できます。この取り掛かりとして、法規制に沿った対策を、PSAの採用を前提に検討すれば、将来法規制されるであろうセキュリティ対策要件の8割は満たせると考えています。

セキュリティ対策は、まず基本設計段階から検討されなければならなりません。後付けの対策は、企業の信頼を損なうリスクを内包し、将来、莫大なセキュリティ対策コストを生じさせかねなません。一度完成したIoTシステムにセキュリティ対策を後付けすることは、現実的には不可能とさえ言えます。

Arm Samuel Chiang 氏

PSAには、セキュリティ対策を実現するためのフレームワークを標準提供しています。様々なデバイスを、このPSAを活用して開発することで、セキュリティ・レベルの高いデバイスを開発することができ、それにより顧客に対し、高いレベルのセキュリティを担保することが可能になります。
デバイスに、信頼性の高いセキュリティ対策がなされてこそ、お客様に信頼できるサービスも提供できます。ただし、これを自社だけで達成するのは不可能です。エコシステムや業界の枠を超えたパートナーシップが必要になります。セキュリティ向上のためエコシステムでの取り組みは、今後ますます重要になっていくでしょう。