【アドソルGISマガジン】地図データの作成から商圏分析までのプロセス[Vol.4]​



本日は、「アドソルGISマガジン」第4回目をお送り致します!
前回の記事[Vol.3]はこちらよりご覧ください。


ここのお店には、1日あたり一体何人のお客さんが訪れているのだろうか?

筆者はカフェ巡りが趣味で、都内にある様々なカフェへ足を運んでいますが、

「このお店はなぜこんなにお客さんが多いのだ...!
 1日当たり、一体何人がこのお店のコーヒーを飲んでいるのだろうか?」


と、思うことが多々あります。
特に、表参道・青山エリアには、至る所に沢山のカフェが
あるにもかかわらず、少し有名なお店は殆ど混みあっており、
"カフェ難民"になることもしばしば。


表参道・青山にはカフェが沢山あるにもかかわらず、
お店に入れないのは何故か?
それは表参道・青山が「カフェ好きな人が沢山集まるエリア」だからです。
では、この「カフェ好きな人が沢山いるエリア」を見つけるには
どのようにすればいいのでしょうか?
それを見出すためにはGISの商圏分析機能が大いに役立つのです。


GISを有効活用しよう!
~地図データの作成から商圏分析までのプロセス~

前回は、 エリアマーケティングとはどの様な目的で、どの様なプロセスがあり、
どう応用できるのかをご紹介いたしました。
今回はそのいくつかの機能において、
どういった手法で分析が行われているのかをご紹介いたします。


今回ご紹介するのは、定番中の定番。
店舗の地図データ化から商圏での統計の集計までをご紹介します。


店舗や顧客のリストを地図化「ジオコーディング」

エリアマーケティングにおいて起点になるのが、
自社の持つ店舗や顧客データの地図化です。
これらは「点」として扱われるので、1つの座標(X,Y)となります。


住所を座標に変換するのは、カーナビやWebの地図でもおなじみの機能です。
その仕組みをご紹介します。
(エリアマーケティングでは、大量の件数をリストで投入し、
処理しますが、仕組みは同じです。)

まず、下記のような店舗のリストをGISに投入したとします。



多くのGISでは住所を座標に変換する機能があり、
同時に「住所の辞書」とも言うべきデータを持っています。
これは「この住所は、この座標」という情報が格納された大きなデータです。



この「住所の辞書」と突き合わせながら、
GISは「住所」を「座標」に変換して、点の地図データ化します。


商圏作成

次に行うのは「商圏の作成」です。
店舗を起点として、や、移動距離移動時間
などを作成し、ビジネスのエリアを作成します。
円商圏はシンプルです。

右記の図のように店舗を中心として指定した
半径の円を作成し、商圏とします。

商圏作成

実際の商圏分析でよく使われるのが、
移動距離移動時間を用いた商圏です。
たとえば、
「道のり1キロメールで移動可能な範囲」
「10分以内に移動可能な範囲」
を作成し、これを商圏とします。

また、これを作成するためにはカーナビ
などで使われている、道路のデータが用いられます。

商圏作成

商圏は広さを変えて複数作成する場合があります。
外側の商圏が、内側の商圏を含むか含まないかは、目的によって使い分けます。


商圏作成
商圏作成

商圏分析

そして商圏を用いて、対象となるターゲットの世帯数人口を算出します。
ここでは下記のように、四角形を人口データの入った統計情報とします。
商圏が重なる統計情報を、面積按分(※1)して集計します。

※1:データを商圏で利用する場合に、
      商圏範囲の面積の比率に応じてデータを計算する方法のことです。

商圏作成


実際には、この統計情報が四角い「メッシュ(※2)」
国勢調査の単位である「調査区」「行政界」など
いくつかの形状のものがあり、商圏も前述のとおり、
時間商圏距離商圏の様な形状を用いることもありますが、
処理の方法は同じです。

 
※2:地図をマス目の形に分割したもので、GISの統計や分析で利用されます。
      横方向が500m、250mのものがよく使用されます。

こうして、様々なデータを集計したものが、商圏のデータとなります。

商圏におけるターゲットとなる人口や世帯数が明確になることによって、
商圏のビジネス規模が数値化されます。


例えば、冒頭に挙げたカフェの場合、「青山・表参道」ということで、
居住者というよりも買い物や遊びに来た人が対象になると思われますので、
携帯電話のデータをベースとした、流動人口データを用い(※3)、このデータを商圏で集計します。


そうすることで、そのカフェの商圏に、ターゲット顧客の年代や性別の方が、
昼間にどれぐらい立ち寄るのかがわかるため、店舗のポテンシャルが数値としてわかります。
さらに時間帯別の人口もわかるため、売り上げ目標達成のために必要な、最適な開店時間、
閉店時間を設定することができる
ようになりました。


カフェの商圏分析

※3:「昼間人口」と言われる、国勢調査の居住者から、他地域に通勤・通学する人口を引き、
逆に通勤・通学してくる人を加算した人口のデータも存在しますが、このデータですと、
買い物や遊びに来た人、どこかへ行く途中に立ち寄った人がデータに反映されません。

もちろん他にも様々な分析、集計の方法がありますが、
今回は商圏分析で必須となる、
  • ジオコーディング
  • 商圏作成
  • 統計の集計
についてご紹介いたしました。

これからも様々な情報をお届けしていく予定ですので、
お時間あるときにでも御目通しください。


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